どんな職業か
スマートフォンで利用するアプリをチームで開発する。 スマートフォンのアプリはダウンロードしてインストールする「ネイティブアプリ」と、スマートフォンからブラウザで使用する「Webアプリ」がある。また、この両者を組み合わせた「ハイブリッドアプリ」もある。 具体的にはスマホ利用者のニーズやシーズ、アプリのトレンド等を考え、アプリの企画をチームで検討するところから始まる。企画内容を決めるにあたっては、競合するものや類似のアプリ等がないか調査も行う。顧客からアプリ開発を受託し、その企画を検討する場合もある。いずれの場合も、企画から要件定義を行い、画面や機能を決め、アプリを開発する。企画の検討はプロダクトマネージャが行い、基本設計から開発をエンジニアが行うという具合に分業している場合もある。この場合、要件定義はプロダクトマネージャとエンジニアが共同して行う。 開発が完了するとアプリを様々な側面から評価するテストを考える。テスターがテストを行い、バグが見つかればプログラマーと協力して修正を行う。また、リリースに向けてユーザに実際に使用してもらう。 開発ではパソコンが使われる。スマートフォンのOS(オペレーティングシステム)はAndroidかiOSであるが、双方に対応した開発環境(フレームワーク、クロスプラットフォーム)が出てきている。開発のためのプログラミング言語には様々なものがあるが、プログラミングすることなく簡単なアプリを開発できるツールもある(ノーコード)。 スマホのOSが新しくなると、開発したアプリもバージョンアップの対応をしなければならず、これが開発業務の中で何割かを占める。 スマートフォンのアプリはこのエンジニアのほかに、プロデューサー(プロダクトマネージャ)、デザイナー等から構成されるチームで開発する。開発ではエンジニアやデザイナーが複数となり、全体で4~6人で開発することが多い。開発段階では、定期的にこの開発チームでミーティングを行うが、情報共有、進捗管理等にはコラボレーションツール(Slack等)が用いられる。開発過程での問題点はミーティング等を通して解決策を見いだす。開発に必要な新しい情報をインターネット等で調べることも多い。 スタートアップのときなど、エンジニアが営業的な仕事もするが、開発体制が整ってくると、営業やプロダクトマネジメントは別の担当者となる。 <就業希望者へのメッセージ> いろいろなプロセスを経て作り上げたアプリが製品となり、直接ユーザーに使ってもらえる経験ができるのは、スマホアプリの開発エンジニアならではのやりがいです。(就業者 20代) ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 フレームワーク(React Native 、 flutter等)、プログラミング言語(Swift、Kotlin等)、OS(オペレーティングシステム:Android、iOS)、コラボレーションツール(Slack等)、スマートフォン、パソコン、表計算ソフト(GoogleGoogleスプレッドシート等)、SNS
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 4.5 | 124 / 498 | 上位25% |
| 傾聴力 | 4.4 | 218 / 498 | 上位44% |
| プログラミング | 4.4 | 8 / 498 | 上位2% |
| クオリティチェック | 4.3 | 8 / 498 | 上位2% |
| 論理と推論(批判的思考) | 4.0 | 79 / 498 | 上位16% |
| 文章力 | 3.9 | 203 / 498 | 上位41% |
| 説明力 | 3.9 | 262 / 498 | 上位53% |
| 要件分析(仕様作成) | 3.8 | 58 / 498 | 上位12% |
| 新しい情報の応用力 | 3.8 | 123 / 498 | 上位25% |
| 他者との調整 | 3.8 | 182 / 498 | 上位37% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| コンピュータと電子工学 | 3.2 | 9 / 508 | 上位2% |
| 設計 | 2.7 | 29 / 508 | 上位6% |
| 通信技術 | 2.5 | 14 / 508 | 上位3% |
| コミュニケーションとメディア | 2.2 | 56 / 508 | 上位11% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.8 | 276 / 508 | 上位54% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.8 | 162 / 508 | 上位32% |
| 事務処理 | 1.7 | 279 / 508 | 上位55% |
| 数学 | 1.7 | 90 / 508 | 上位18% |
| 販売・マーケティング | 1.7 | 145 / 508 | 上位29% |
| ビジネスと経営 | 1.6 | 134 / 508 | 上位26% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.5 | 147 / 426 | 上位35% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.4 | 44 / 426 | 上位10% |
| 記述理解 | 3.4 | 69 / 426 | 上位16% |
| 記述表現 | 3.3 | 97 / 426 | 上位23% |
| 独創性 | 3.2 | 55 / 426 | 上位13% |
| 帰納的推論 | 3.2 | 62 / 426 | 上位15% |
| 演繹的推論 | 3.1 | 103 / 426 | 上位24% |
| 発話理解 | 3.1 | 165 / 426 | 上位39% |
| 発話表現 | 3.0 | 201 / 426 | 上位47% |
| 数学的推論 | 3 | 42 / 426 | 上位10% |
仕事内容
- スマートフォンで利用するアプリをチームで開発する。
- ニーズやシーズ、アプリのトレンドからアプリの企画をチームで考える。
- (受託開発の場合)顧客の要望などをヒアリングする。
- 開発の企画をチームで検討する。
- 企画を企画書/提案書としてまとめる。
- (受託開発の場合)開発の契約をする。
- 要件定義を行う。
- 要件定義をプロダクトマネージャと共同で行う。
- 開発環境を検討する。
- 開発環境を開発チームで検討する。
- 基本設計、詳細設計を行う。
- プログラミングする。
- プログラムをプログラマーに依頼する。
- 画面のデザインをする。
- 画面デザインをデザイナーに依頼する。
- バグや不具合がないか確認する。
- バグや不具合の確認をテスター等に依頼する。
- バグや不具合を修正する。
- バグや不具合を修正をプログラマーに依頼する。
- 実際に利用者にアプリを使ってもらい評価してもらう。
- アプリをアプリストアに登録申請する。
- (受託開発の場合)開発したアプリを納品する。
- 開発のためのミーティングを定期的に行う。
- 開発のための情報共有、進捗管理をコラボレーションツールで行う。
- 開発チームの調整や、メンバーの管理をする。
なるには
入職にあたって特に学歴や資格は必要とされず、専攻も特に問われない。学校卒業後、就職する場合もあるが、他業種からの20~30代で中途採用されることも多い。大学等の授業とは別に学生時代に自分で開発を行う等、技術のある学生もいる。 スマートフォンのOSであるAndroidかiOSに対応した開発環境、また、開発のためのプログラミング言語Swift、Kotlin、そして、フレームワーク/などが使えるスキルが求められる。スマートフォンがEC、キャッシュレス決済、また、家電や車と連携するようになりセキュリティ対策が重要になり、この知識も求められる。 関連する技術、関連する情報は変化が激しいため、研究会や交流会に参加したり、ネットで講演会を視聴したり、SNS等でも最新の情報を収集する必要がある。コロナ禍でリモートでの開催が広がったが、直接会いデモを見せたり、名刺交換等のため、対面での集まりが増えている。 周辺技術も含め、関連する資格を取得する者もいる。実績を積みプロダクトマネジメントの仕事をするようになったり、フリーランスになる人もいる。 UI (User Interface)の設計ではデザインセンスや色彩感覚が求められるが、これはWebデザイナー、UX/UIデザイナーが担当することが多い。利用者のニーズ、シーズを的確にとらえる力も必要である。マーケティングの知識や市場のトレンドを理解し、それを企画書に反映させる力も問われるが、これはプロダクトマネジャが行うことも多い。 簡単な開発であれば誰でも使えるような開発環境も広がっており、アイディアや独創性が求められるようになっている。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.7 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 高卒 | 0.1 |
| 高専卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
給料
賃金構造基本統計調査では「ソフトウェア作成者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には7の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 385.4千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 951千円 |
| 平均年齢 | 38.6歳 |
| 平均勤続年数 | 10.7年 |
| 労働者数 | 71,366人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤306.7千円
- ≤323.2千円
- ≤335.4千円
- ≤362.9千円
- ≤404.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務先は、スマホアプリを開発する企業である。職場は都市部が多いが、打合せをオンラインで行い、在宅(テレワーク)で仕事をする場合もある。 就業者は、男性の比率が高い。年齢層は20歳代~40歳代がほとんどである。 雇用形態は、正社員のほか、業務委託やフリーランスで開発に参加している人もいる。 賃金は、正社員は月給制が一般的である。業務委託やフリーランスは案件ごとに契約する。 労働時間は、フレックスタイム制やフリータイム制も採用されている。アプリのリリース前などは残業が増える。 人材確保が課題となっており、未経験者を採用して育成する企業、また、テレワークや副業等、より柔軟な働き方を認める企業も増えている。 スマートフォン利用が広がる中、様々なアプリが開発されている。個人が使う情報機器のメインがパソコンからスマートフォンに移り、個人が使う情報機器のメインがスマートフォンになっている。アプリ開発は需要があり、人手不足、人材不足が続いている。フレームワークが使われるようになり、一人で様々な開発ができるようになったことから、以前ほどフルスタックのエンジニアが注目されることはなくなっている。そして、何を作るかというプロダクトマネジメントを目指すエンジニアが増えている。 開発において生成AIの活用も始まっている。また、AIが普及、拡大し、AI機能をスマホアプリに実装する開発(チャット機能による案内、音声認識等)が盛んになっている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- ソフトウェア開発(パッケージソフト)近さ 0.907
- システムエンジニア(Webサービス開発)近さ 0.862
- データエンジニア近さ 0.828
- システムエンジニア(組込み、IoT)近さ 0.808
- システムエンジニア(受託開発)近さ 0.802
- システムエンジニア(基盤システム)近さ 0.800
- プログラマー近さ 0.783
- データサイエンティスト近さ 0.776
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)